SNSマネージャーが選んだ
SNS流行語ランキング
年間大賞2024
第10位
米大リーグ(MLB)で活躍する大谷翔平選手が2月29日、Instagramで結婚を報告しました。SNSには祝福と「大谷ロス」の声があふれました。
お相手は元バスケットボール選手の真美子(旧姓:田中)さん。10月のドジャース優勝イベント時のファッションや大リーグでの真美子さんの振るまいに耳目が集まり、SNSでも継続的に話題になった1年でした。
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年間大賞2024
第9位
こっちのけんとさんによる楽曲。5月27日から配信開始され、YouTube公式ミュージックビデオの総再生回数は1.3億回に上りました。TikTokでは楽曲を使った投稿が31.2万件に達し、ハッシュタグ「#はいよろこんで」は1.5万回使用されました。
「はいよろこんで/あなた方のため/はいつつしんで/あなた方のため」で始まり、モールス信号で「SOS」を意味する「トントントンツーツーツートントン」などを歌詞に盛り込んでいます。現代社会の生きづらさを感じる人への応援歌であり、曲が作られた経緯などが広まるとさらに話題になりました。
こっちのけんとさんは12月31日のNHK紅白歌合戦にも出場します。
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年間大賞2024
第8位
2024年1月期のTBS系ドラマ「不適切にもほどがある!」。阿部サダヲさん演じる昭和のダメおやじが令和にタイムスリップし、“コンプライアンス”に縛られた現代社会を考える内容が話題になりました。
放映中は登場人物の発言がSNS上で多数引用され、Xのトレンドワードにたびたびランクイン。また「不適切にもほどがある」というフレーズをネタとして使った投稿も見られました。
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年間大賞2024
第7位
猫の写真や動画を編集して、面白おかしく表現したコンテンツのこと。TikTokerやYouTuberが顔出しせずにバズれるコンテンツを作る手段のひとつでもあります。さらに、簡単に動画を作れるツールが普及したことにより一般ユーザーも猫ミームを投稿するようになりました。TikTokでは、ハッシュタグ「#猫ミーム」のついた投稿が10.3万件に上りました。
ミームにはいろいろな意味がありますが、SNSでは人々に改変されて広まりバズったコンテンツを指します。SNSで猫がバズりやすいのはもともと知られていました。さまざまな動物がミームになっていますが、圧倒的に使用されたのは猫でした。
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年間大賞2024
第6位
OpenAIが2024年5月に発表した最新の大規模言語モデル。oは「Omni(オムニ、「すべて」の意)」の略です。テキスト、音声、画像を統合的に処理する高度な能力を持ち(マルチモーダル)、ビジネスや教育など多岐にわたる分野での応用が期待される一方、AI倫理や雇用への影響も活発に議論されています。
9月時点でOpenAIのアクティブユーザー数は2億人に到達しました。
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年間大賞2024
第5位
SNS、特にXで投稿のインプレッション数(閲覧回数)を稼ぐために迷惑な投稿を繰り返すアカウントのことです。
発端は2023年8月、Xが開始した広告収益プログラムです。インプレッション数に応じて広告収益が還元されるので、人気の投稿に便乗して即座に無意味なリプライをつけたり、トレンドワードを羅列して無関係な画像や動画を投稿したりするアカウントが急増しました。人気の投稿に群がり、交流を求めていない様子から俗にインプレゾンビと呼ばれています。
たびたびフェイクニュースが拡散されるXに嫌気が差したユーザーも少なくなく、代替としてBlueskyやReddit、タイッツーやMisskey(ミスキー)などの新興SNSが話題になっています。
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年間大賞2024
第4位
パリオリンピック射撃混合10mエアピストル団体で銀メダルを獲得したトルコチームのユスフ・ディケチ選手の異名。他の選手が耳を守るイヤーマフや、狙いを定めやすくするためメガネなどを装着する中、彼は耳栓だけで競技を行いました。ゲームなどで有料の装備や武器を買わずに遊ぶプレーヤーへの連想から「無課金おじさん」と呼ばれるようになりました。
Xには無課金おじさんを描いたファンアートがあふれ、本人も目にしました。日本ライフル射撃協会の招きによるディケチ選手の来日(12月3〜8日)が発表されると再び話題になりました。
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年間大賞2024
第3位
ロサンゼルス・ドジャースに移籍した大谷翔平選手。右肘手術を受けたため今季は投手登板せず指名打者で出場し、本塁打と盗塁を量産しました。9月20日にMLB史上初の「50-50」(50本塁打、50盗塁)を達成。偉業達成を祝う声や賞賛の声がXで7.2万件投稿されました。
最終的には54本塁打、59盗塁でレギュラーシーズンを終えました。さらにチームはリーグ優勝、ワールドシリーズでも優勝を果たしました。
一方で「大谷ハラスメント」なる言葉も生まれました。日本のスポーツ界で活躍している選手を差し置いて過熱報道する状態に対する疑問がたびたび指摘されています。
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年間大賞2024
第2位
実際に起きた事件を下敷きにした新庄耕氏の同名小説がNetflixでドラマ化されました。土地の所有者になりすまして売却をもちかけ、多額の代金をだまし取る「地面師」の犯罪を描いています。7月25日から配信が始まり、攻めた描写に引き込まれる視聴者が続出しました。
「もっと大きなヤマを狙いませんか?」「死人がゴロゴロ出るようなヤマです」「目的まであと一歩と言う時に足を引っ張るのは、敵ではなく必ず味方です」「何かを得るには何かを失うのが常ですから」「もうええでしょう」など、せりふの一部や世界観をパロディー化して楽しむネタ投稿もXで話題になりました。
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年間大賞2024
第1位
2024年1月にリリースされたCreepy Nutsの楽曲で、アニメ『マッシュル-MASHLE-』第2期のオープニングテーマです。くせになる独特な歌詞や旋律が人気を呼び、YouTube公式ミュージックビデオは2.8億回、TikTokで300万回再生されました。Creepy NutsはNHK紅白歌合戦にも出場します。
非日本語圏でも話題になり、カバー動画やリアクション動画が多数投稿されました。日本語歌詞のみの楽曲がグローバルで流行するのは異例のことでした。
SNS流行語ランキング年間大賞2024を振り返って
2024年のSNS流行語は、日本発のコンテンツ力の強さを裏付けました。1位のCreepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」は、「マッシュル」の主人公で魔法を使えないマッシュさながら、”生身の”力強さを歌うメッセージで世界中の人々の心をつかみました。2位の「地面師たち」は、Netflixを通じ15カ国・地域で非英語作品のトップ10入り。日本のエンターテインメントの新境地を切り開きました。
企業のSNS運用担当者が選ぶ特性から、IT用語もたびたび登場する当ランキング。今年は「GPT-4o」登場にわき、「インプレゾンビ」問題に悩んだ姿が浮かび上がります。テクノロジーの可能性と社会にもたらされる課題は今後も続くことでしょう。
総じて、流行語には2024年を生きる人々の等身大の姿を映し出しました。「はいよろこんで」は生きづらさを感じる人、また「不適切にもほどがある!」は価値観の変化に戸惑う人の心情をそれぞれ代弁し共感を呼びました。「猫ミーム」の広がりは、それぞれの違和感や困難と向き合いながら、新しい表現で乗り越えようとする人々の力強さを表しているように感じられます。
※再生回数・フォロワー数などは特記がない限り2022年7月4日現在の数値です。
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